ネット上でのトラブル

ネットでネガティブキャンペーンをされたら。

スマホを見て頭を抱え込む女性

匿名掲示板で誹謗中傷されたら発信者情報開示請求して裁判しましょう。

観光の人気スポットやオシャレなレストラン、新規オープンした美容院などの評判は インターネット上の掲示板でみんなが書き込みします。 こうしたクチコミ情報はとっても役立ちますので閲覧する人は大勢おり、参考にして 自分も足を運ぼうかと考えるネットユーザーは日本だけでも数千万人はいるでしょう。 しかし誰でも情報を書き込める匿名掲示板では、正しい情報や有益な情報だけではなく 悪意を持って書き込まれる情報も少なくありません。 ネット上のクチコミ次第で客足に大きな影響を与えますので、嫌いなショップや 潰れて欲しいお店の悪口を書き込んで廃れさせてやろう、嫌がらせをしてやろうと 考える者も結構存在するのです。 例えば自分が枕屋を経営しており、すぐ隣にライバルとなる枕屋がオープンしたと しますが、この新規開業した枕屋が繁盛すると自分のお店の経営がピンチになります。 それまでは大繁盛で連人行列ができており、地元民に愛される枕屋として長年店舗を 構えていたのにも関わらず、急に現れた枕屋に顧客を奪われてしまうかもしれない、 これでは経営者としては心配で夜も昼も枕を高くして眠ることができません。 ライバルの出現にどう対処するか、そのひとつにネット上で悪評を広めて人々を 遠ざけてやる、というのがあるのです。 こうすればライバル店を訪れようとする人は減っていくでしょうし、自分のお店は 今まで通りお客さんがやってくるので安泰です。 枕屋ですと「先月オープンした枕屋だけど、あそこで買った枕で寝たら悪夢を見た。 ネットサーフィンをしていたら急にピーピー警告音がなってウィルスに感染してます、 個人情報が盗まれますよって脅されて、解決したかったらこの電話番号にいますぐ ダイヤルして下さい、みたいな案内文が表示されてさ。でも電話を探してもどこにも みつからなくて、携帯電話は料金を滞納しているから通話ができない状態になってて。 結局電話をかけて解決することができなかったんだよ、とっても恐い夢だったな。 こんな悪夢を見たのは初めてだけど、きっと前日買ったばかりの枕のせいだよ。 もう二度とあの店で枕は買わない、みんなも気をつけて!」のような書き込みを 行えば、それを見た人の何%かはその新規開業した枕屋に買い物には行かなくなるでしょう。 所詮ネットでの悪評なんかは便所の落書きみたいなものさ、と気にしない人もいますが、 少なからず客足や売上に影響を与えることにはなります。 なのでライバルとの戦いにおいて有効そうな対策ですが、これは法律に触れる可能性 もありますので、あまり過激な言葉を使ったり、事実ではない情報を書き込みしては いけないというルールもあります。 こちらの名前はわからない匿名掲示板だから何を書いてもいいだろう、どんどん侮蔑 してやろう、誹謗中傷してやろう、とエスカレートしてしまう枕屋もいるのですが、 発信者情報開示請求を行えば誰がそんな噂を流したのか、悪意ある書き込みをしたのか 特定されてしまうこともあるのです。 そのサイトの管理者に該当する書き込みを行った者のIPアドレスを開示するよう 請求すればすんなりと教えてくれることもありますし、もしも管理者が嫌がったと してもIPアドレス開示の仮処分命令申請を裁判所にお願いすれば従うほかはない ので、これでインターネット接続における住所のようなIPアドレスは楽々ゲット 可能という仕組みとなっています。 このIPアドレスを元に今度はプロパイダに発信者情報開示請求を行えば、該当する 書き込みが行われたネット回線の契約者が誰なのかがわかります。 開示するよう請求してもお断りされるかもしれませんが、その場合は発信者情報開示訴訟 で法的に開示するよう話を進めるだけのことです。 今ではインターネット上でも完全に匿名ではありませんので、身元が判明しないとは 言えず悪さをするのなら罰せられる覚悟も必要なのです。 ここではもしもそんな悪評をネット上で広められた場合にどうすればいいのか、犯人を 特定するために何を行えばいいのかなど、解決に向けて行うべきことを解説します。